9月11日、一橋大学、北京大学、高麗大学によるAsia Trilateral Seminarが開催されました。

2018/09/20

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Cuifen Weng専任講師
 
   
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Ju Hyun Pyun准教授
 
   
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軽部 大教授
 
   
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Insik Jeong教授
 
   
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福地 宏之准教授
 
   
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Fanmin Kong准教授    

 9月11日(火)、国立キャンパスの佐野書院におきまして、一橋大学ビジネススクール(HUB)、北京大学ビジネススクール(PHBS)、高麗大学校ビジネススクール(KUBS)の共催で、「中国、韓国、日本におけるイノベーションと経営」と題して、第2回Asia Trilateral Seminarが開催されました。これは、日・中・韓の各国を代表する3つのビジネススクールが、1年ごとに各国でセミナーを開催し、アジアの経営・経済に関する最新の研究成果を発表するものです。
 昨年度、韓国で開催された第1回のセミナーに続き、今年はHUBがホスト校として、2つのビジネススクールから著名な先生方を国立にお招きすることになりました。蜂谷 豊彦研究科長による歓迎のスピーチでは、今回のセミナーの趣旨として、世界は環境・雇用・教育など様々な問題を抱えており、AI、IoTなどのイノベーションによる急速な変化の中で、サステイナブルなマネジメントのあり方が非常に重要な課題となるとの認識が示されました。
 セミナーは島貫 智行教授の司会のもと、3名の先生方による研究発表と、それに対する討論者のコメント、その後に全参加者のオープンなディスカッションというかたちで進められました。最初の発表は、Cuifen Weng専任講師(北京大学)によるChina's Innovation Effort and Its Challengesと題するもので、信頼(trust)がイノベーションの桎梏となることもあるという結論は聴衆を驚かせました。
 続くJu Hyun Pyun准教授(高麗大学)による Does Real Exchange Rate Depreciation Increase R&D Investment?: Analysis Using Korean Firm-Level Dataと題する発表では、韓国の製造業の膨大な企業データを用いて、ウォン安など実効為替レートの変化が、企業の研究開発投資を実際に増加させること、とくに輸出に力を入れる企業ほどその傾向が顕著であることが示されました。
 最後の軽部 大教授(一橋大学)によるUnequal Punishment for Professionals: How Audit Firms Respond to Their Accountants' Misconduct in Financial Statements(福川 裕徳教授(一橋大学)他との共同研究)は、公認会計士の世界に焦点を当て、大量かつ長期間にわたるデータを用いて、法人とパートナーレベルの両面から監査法人の品質について実証結果を発表しました。

 これらのたいへん素晴らしい発表に対して、Insik Jeong教授(高麗大学)、福地 宏之准教授(一橋大学)、Fanmin Kong准教授(北京大学)からそれぞれ有益なコメントが寄せられ、質問に基づいて発表者と討論者の間で議論が交わされました。その後はフロアからの質問も交えて、アットホームな雰囲気でセミナーは進行しました。
 その後の懇親会では、佐野書院で立食形式での歓談の時間となり、3つのビジネススクールのディーンの間での互いの記念品の授与式が行われるなど、終始和やかなムードでイベントは幕を閉じました。来年度は、北京大学をホスト校として深圳でのセミナーの開催が画されています。グローバル化する国際交流ネットワークの中で、3校の間の学術交流と親密な協力関係は今後も続いていきます。

  3人のビジネススクール ディーンの先生方
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    左から Wen Hai教授(北京大学)
      蜂谷 豊彦教授(一橋大学)
      Soo Young Kwon教授(高麗大学)
 
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セミナー主催者の記念撮影