池永進之佑さん(経営分析プログラム修士2年)が「第5回KPMG次世代論文コンテスト」で大賞を受賞しました。

2022/01/25

このたび池永進之佑さんが、あずさ監査法人が主催する「第5回KPMG次世代論文コンテスト」において、見事、大賞受賞の栄誉に輝きました。このコンテストは「世界に選ばれる関西の未来のために」をテーマに、関西のポテンシャルを再発見する斬新なビジネスのアイディアを募集するものです。池永さんが大賞を受賞した論文のタイトルは「関西圏でのアドベンチャーツーリズム振興」です。

2021年12月20日に、ザ・リッツカールトン大阪において入賞論文発表会が行われ、そこで受賞者によるプレゼンテーションとともに、賞状と賞金が授与されました。

池永さんは商学部に入学した後、学内での選考に合格し、5年一貫プログラム(https://www.cm.hit-u.ac.jp/students/5years/)に進みました。5年間の飛び級で修士号(MBA)を取得し、本年3月に大学院を修了する予定です。


スピーチをする池永進之佑さん

賞を授与される池永進之佑さん

池永進之佑さん

第5回KPMG次世代論文コンテスト受賞者集合写真

このたびは、大賞受賞おめでとうございます。論文コンテストに応募したきっかけは何でしたか?

観光に関心がありました。興味をもったきっかけは、1年生のとき鎌田裕美先生(観光マーケティング)の導入ゼミに参加したことでした。3年生からの加藤俊彦先生(経営戦略論)のゼミでも関西の私鉄の経営戦略を研究しました。4年生のときにはオーストラリアに留学しましたが、それも観光のことを勉強するためでした。観光に対する関心から、このコンテストに応募しようと考えました。

論文のタイトルにあるアドベンチャーツーリズムとは何ですか?

アドベンチャーツーリズムとは、環境や持続可能性に配慮した観光のあり方の一つです。クライミングやカヤックなどの「アクティビティ」、バードウォッチングや洞窟探検などの「自然」、お祭りで地域の人たちとふれあうなどの「異文化体験」の3つのうち、2つ以上をツアーとして組み込んだもののことをいいます。日本では最近になって知られ始めたばかりなのですが、これからの観光のあり方として、私はこれにビジネスチャンスがあり、勝機があると考えました。

論文にはどのようなことが書かれていますか?

文化庁が認定している日本遺産というものがあります。これは地域の文化財を、日本の文化や伝統を語るストーリーという視点からまとめたものです。これをどうやって活用したらよいかと考えたときに、アドベンチャーツーリズムと相性がよいことに気づきました。そこで文化財をコンテンツとしたツアーを提供するというアイデアがひらめきました。具体的に論文では、実例として琵琶湖とその水辺景観を提案しました。これは琵琶湖の周りや湖上の島にある数々の文化財を、数日かけてめぐっていくという企画です。

審査員の講評はどのようなものでしたか?

表彰式の講評では、日本経済新聞社の編集委員の方に、読みやすく、気持ちのこもった文章であることを褒めていただきました。これにはMBAの古典講読で多くのことを書いた経験が役立ったと思います。大学や大学院の授業で徹底して読んだり書いたりした努力が、今回の受賞につながりました。一橋では本当に多くの知識をインプットできましたが、今回の論文でアウトプットすることの大事さにも気づきました。もちろん授業などでアウトプットする機会は多かったのですが、今回、社会に向かってアウトプットして評価されたことは、自分が学んだことが通用するのだという大きな自信になりました。

池永さんは陸上部で活躍しながら、昨年の学部の卒業式では成績優秀者として商学部総代を務めています。部活動と学業をどのように両立させましたか?

授業の一回、一回を大事にすることが大事だと思います。高校に比べれば授業の時間が長いので、集中力を維持することはたいへんでしたが、どの先生方も入念に準備されて、教材のスライドはいつも丁寧なものでした。そこで、今ここでの授業の時間を大事にしようと思いました。一橋では学ぶ機会はとても多くあり、思う存分勉強できます。しかしその一方、一橋の中でとどまらず、留学など社会、世界に出ていくことも大事だと思います。学生時代に挑戦することには損がないので、ぜひ後輩の皆さんにはチャレンジしてほしいと思います。

一橋での学生時代の思い出は何ですか

小平の一橋寮(国際学生宿舎)に4年間住み、大学院では国立の中和寮に住んでいました。小平では留学生の人たちと一緒の棟で生活しており、韓国の友人たちとビビンバを作ったことを思い出します。私は大阪出身なので、皆でたこ焼きパーティをしたこともありました。そうした寮での友人との交流が、学生時代のよい思い出になっています。

ありがとうございました


「第5回KPMG次世代論文コンテスト」の情報はこちら
https://home.kpmg/jp/ja/home/media/press-releases/2021/12/osaka-essay-contest-2021.html