【一橋大学の科研費研究】「IPO後における持続的イノベーション・メカニズムの解明」/橘 樹(経営管理研究科 特任講師)

2026/07/02

科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金/科学研究費補助金)は、人文学、社会科学から自然科学まで全ての分野にわたり、基礎から応用までのあらゆる「学術研究」(研究者の自由な発想に基づく研究)を格段に発展させることを目的とする「競争的研究費」です。ピア・レビューによる審査を経て、独創的・先駆的な研究に対する助成を行います。研究者によるピア・レビューという検証プロセスの利点は、研究計画の妥当性を専門家の視点からより正確に判断できるほか、応募者にとって、同じ分野の研究者に自分の研究がどう評価されるかを知る機会にもなっています。このことは、とりわけ若手の研究者にとって一つのインセンティブになっているといえます。本学の研究環境は研究大学としての文化や風土が根付いており、新規課題採択率は、例年全国1位を獲得しています。(令和8年度は日本学術振興会(JSPS)により集計・確定中)

今回は、橘樹特任講師の科研費研究「IPO後における持続的イノベーション・メカニズムの解明」についてご紹介いたします。

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橘 樹

2018年大阪市立大学商学部卒業、2022年一橋大学大学院経営管理研究科修士課程修了、2025年同大学院経営管理研究科博士後期課程単位修得退学、2026年に博士(商学)取得。一橋大学大学院経営管理研究科特任助教を経て、2026年4月より現職。研究の関心はアントレプレナーシップ(entrepreneurship)にある。現在は主に、スタートアップ企業において重要な節目の一つである新規株式公開(IPO: initial public offering)に注目し、日本の新規上場企業を対象とする実証研究に取り組んでいる。

研究テーマ:「IPO後における持続的イノベーション・メカニズムの解明」

研究期間(年度):2026 - 2029 研究種目:若手研究 審査区分:小区分07080:経営学関連

研究計画:

本研究の目的は、新規株式公開(IPO)後に企業の革新活動が停滞する「イノベーション・スランプ」という現象に焦点を当て、その実態と克服要因を解明することにあります。具体的には、国内株式市場のIPO企業を対象として、主に上場前後の特許データやその他企業データを用いた実証分析を行います。本研究は、企業が上場後も高い革新性を持続するメカニズムを検討することで、IPO企業の成長促進に資する有益な示唆を提示することを目指します。