本研究科修了者2名が本年度の「証券アナリストジャーナル賞」を受賞しました

2025/06/09

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経営管理専攻で博士号を取得した縄田寛希さん(北九州市立大学 講師)と経営管理プログラム第3期修了者(2022年3月修了)の守屋亮佑さん(コンサルティング会社勤務)が、本年度の「証券アナリストジャーナル賞」をダブル受賞しました。

受賞者コメント

縄田寛希さん
論文:「四半期報告利益を用いた利益調整行動の分析」

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このたび、「証券アナリストジャーナル賞」にご選出いただいた論文「四半期報告利益を用いた利益調整行動の分析」は、修士論文の一部を投稿論文として再構成したものです。本論文では、四半期ごとに開示される利益情報に着目し、経営者による利益調整行動の実態を検証しています。

分析のベースとなったのは、Burgstahler and Dichev(1997)という先行研究であり、その視覚的かつ直感的に理解しやすいアプローチは、現在でも多くの研究者や大学院生に影響を与え続けています。私自身、修士論文のテーマとして「ショートターミズム」や「経営の時間軸」に関心を持っていたことから、この手法に自然と惹かれ、四半期財務報告という簡略化された情報開示形式を検証するにあたってこの手法が適していると考えました。

結果として、四半期報告制度が廃止されるという時流の変化と重なり、本論文がタイムリーなものとして評価されたことは、幸運というよりほかありません。今回の受賞を大きな励みとして、楽しく研究活動に取り組んでまいります。

最後になりますが、本論文の執筆・投稿にあたり、多くのご指導とご助言をいただいた先生方をはじめ、大学関係者の皆様に心より感謝申し上げます。

守屋亮祐さん
論文「日本の製造業における事業撤退・新規参入と社外取締役の導入」

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この度は、証券アナリストジャーナル賞をいただき、大変光栄です。卒業後も論文作成にあたって多数のアドバイスをいただいた安田行宏先生(経営管理研究科教授)には、この場を借りて心から御礼申し上げます。

論文投稿を通じて、2名の匿名のレフェリーの方から研究視点での分析の作法や論文の結果のまとめ方を学ばせていただきました。同時に、実務視点での問題意識は研究や論文執筆の際にも価値があると感じました。2年間、MBAで経営の体系的な知識を学んだからこそ、実務的な問題意識を研究の仮説に繋げていくことができたと感じています。

今後、一橋ビジネススクールで学んだことを自らのキャリアや企業、社会の発展に活用していくことができるように、精進していきたいと思います。

【関連サイト】
証券アナリストジャーナル賞